介護のプロへの道のり
高齢化社会で介護を必要とする人が増えている時代背景から、介護福祉士を目指す人が増えている。更に介護福祉士は数ある介護系資格の中でも、唯一の国家資格として注目を集めつつある。介護福祉士は介護に関する幅広い知識や技術を生かして、介護福祉施設の責任者の役割を担うなど、非常にやりがいのある仕事だからだ。
かつては介護福祉士を目指すために色々なルートがあり、専門の養成施設で2年以上学べば国家試験を受験しなくても資格を得られる道もあった。しかし、ルートが多い分、介護福祉士になるための養成体系が複雑で分かりづらい側面があったようだ。そこで、介護福祉士の資質向上を図る目的から、2016年度から大きくルートが変更されたのだ。現在ではどのルートを辿っても、必ず国家試験を受験して合格することが条件となっている。更に、実務経験ルートの場合、以前は3年以上の実務経験を積んだ後、国家試験に合格すれば資格を得ることができた。しかし、改正後は3年以上の実務経験に加えて、実務者研修が必須となっている。これは、より質の高い介護サービスを提供するために、実践的な知識と技術の習得を目的として付け加えられたのだ。
このように、介護福祉士を目指す人にとって、そのハードルは高くなったイメージがある。しかし、介護福祉士の国家試験合格率は60~70%前後であり、決して難関試験というわけではない。介護福祉士になるためのルートを事前に把握して、国家試験合格に向けて早めに目標を立てておくと、合格への可能性も高まるだろう。